福岡市民病院

新型コロナウイルスワクチン接種後の発熱ならびに解熱鎮痛剤使用と特異的抗体反応の関連性について

新型コロナウイルスワクチン接種後の発熱ならびに解熱鎮痛剤使用と特異的抗体反応の関連性について

 福岡市民病院では職員を対象に、コロナワクチン接種後の副反応と抗体価を継続的に調査しております。

 我々はコロナワクチン3回目接種後の副反応と抗体価の関連性についてのデータを論文として取りまとめ、2022年9月に米国感染症学会の発行するOpen accessの雑誌である、Open Forum Infectious Diseasesに掲載していただきました。

 このデータにより、初回接種後に発熱を認めた人では3回目接種後に発熱するリスクが高いこと、3回目接種後の発熱の高さはこの接種により得られる抗体価の高さと正の相関を示すこと、解熱剤を副反応に対して使用しても抗体反応へ悪影響がないことがわかりました。詳細なデータは以下のまとめをご参照いただけましたら幸いです。

 現在、新型コロナウイルスは次々に変異株が出現し、ワクチンに関しても二価ワクチンやXBB対応ワクチンなどの新規ワクチンの開発・接種が進んでおり状況が目まぐるしく変わっております。当科では引き続きコロナワクチンの副反応や免疫原性に関するリアルワールドのデータを福岡から発信していけるよう取り組んでまいります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

福岡市民病院 感染症内科
谷 直樹

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