不整脈には脈が遅くなるタイプ(徐脈)と脈が速くなるタイプ(頻脈)があり、めまいやふらつき、息切れ、動悸などの症状で気付かれることがあります。
徐脈性不整脈(洞不全症候群、房室ブロック)に対しては、ペースメーカー治療を行っております。近年MRI対応のペースメーカーがありますので、個別にお問い合わせください。頻脈性不整脈に対しては、薬物治療のほかに、当院では平成20年よりカテーテルアブレーション治療を積極的に行っております。技術の進歩に伴い、比較的安全に、苦痛も少なく行えるようになっています。カテーテルアブレーションの治療対象となる不整脈は、発作性上室性頻拍(房室結節リエントリー性頻拍、WPW症候群)、心房頻拍、心房粗動、心房細動、心室期外収縮、心室頻拍等、全ての頻脈性不整脈が挙げられます。カテーテルアブレーションでは、3Dマッピングシステムも活用しながら、頻拍の原因となる起源・回路を同定し、電気(高周波)を使って心臓の一部にわざとやけどを起こさせることで不整脈の根治を行います。薬物治療では病気を抑えるだけで、病気がなくなってしまうというわけではなく、副作用が生じる可能性もあります。病気によって治療の成功率が異なりますが、カテーテルアブレーション治療では根治が望めます。 高齢化に伴い近年増加している心房細動は、心不全や脳梗塞の原因になることが知られています。心房細動は時間経過とともに薬が効かなくなってくることもあり、できるだけ早期にカテーテルアブレーション治療をお勧めしています。 不整脈の発作は一過性で診断が困難な症例も多く、当院ではイベントレコーダーやループレコーダーにより、長期間の観察を行い、正確な診断ができるよう取り組んでおります。
不整脈外来(水曜日)のほか、診断や治療にお困りの場合はいつでもお気軽にご相談ください。