福岡市民病院

糖尿病センターの取り組み

現在、日本全国で糖尿病患者数は約950万人と推定され、今後さらに増加を続けると予測されています。
まさに国民病といえます。糖尿病で恐ろしいのは合併症です。長期間、高血糖が続くと全身の血管が障害され、網膜症、腎症、神経障害、脳梗塞、心筋梗塞、下肢の動脈閉塞症、足壊疽などの合併症が引き起こされます。

従って、糖尿病診療では血糖コントロールだけでなく、合併症の早期発見・早期治療が重要となります。当院では、2人の糖尿病担当医が眼科、血管外科、脳卒中センター、整形外科、循環器内科と協同で毎日の診療にあたり、いかなる事態にも対応できる体制を整えています。

外来診療について

内科

2人の糖尿病担当医が毎日診療します。フットケア、神経障害、腎症、下肢の動脈硬化症、心電図、負荷心電図、心エコー検査などを行っています。

眼科

眼底検査、蛍光眼底造影検査等を行っています。

入院診療について

現在1週間の教育入院システムを稼動しています。この間に、血糖コントロールだけでなく、糖尿病に関する知識の習得、合併症の評価を行います。また、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、検査技師からなる糖尿病医療チームが糖尿病教室を開催しています。糖尿病教室には入院患者さん以外の方々の参加も歓迎します。

糖尿病教室プログラム

糖尿病とは
(担当:医師)
薬物療法
(担当:薬剤師)
検査
(担当:検査技師)
食事療法
(担当:管理栄養士)
日常生活指導
(担当:看護師)
合併症について
(担当:医師)

合併症診療

足壊疽、下肢の閉塞性動脈硬化症

血管外科、整形外科と一緒に診療します。血管造影検査、バイパス手術などを行います。

腎症

腎症が進展し、末期腎不全となりますと血液透析が必要となりますが、当院血管外科により動静脈シャント手術を行っています。

脳梗塞

平成15年4月から脳卒中センターを開設し、糖尿病患者さんに多い脳梗塞の診療を積極的に展開しています。脳梗塞は治療に一刻を争う疾患で、治療開始時期が後の経過を左右するため、迅速な対応ができるよう体制を整えています。また、脳卒中センターの神経内科医とは協同で糖尿病神経障害の診療にあたっています。

狭心症、心筋梗塞

循環器内科で迅速な心臓カテーテル検査、治療を行なっています。

このように、当院は糖尿病担当医だけでなく、眼科医、血管外科医、神経内科医、脳外科医、整形外科医、循環器内科医と協同で糖尿病診療、とくに合併症診療にあたっています。

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